『破婚』と『離婚』の違いって何？及川眠子さんの造語ってホント？

今回は、『破婚』と『離婚』の違いについて解説していきます。

『破婚』と『離婚』の違いって何？及川眠子さんの造語？

皆様は『破婚』という言葉をご存知ですか？おそらく聞いたことがあるという方は少ないのではないでしょうか。
『破婚』といえば2016年に及川眠子さんが出版したノンフィクション自叙伝が有名です。
ちなみに、及川眠子さんTVアニメ版エヴァンゲリオンのオープニングテーマ「残酷な天使のテーゼ」の作詞家として非常に有名ですね。
残酷な天使のテーゼの爆発的ヒットにより、13年間で3億ものお金を稼いだというのだから驚きです。
その莫大なお金を、トルコ人の旦那に渡しながら最後には「破婚」してしまうというのがこの本の流れです。

少し話が逸れましたが、早速本題に入りましょう。

『破婚』という言葉は存在する。

まず、結論からお伝えすると、『破婚』という言葉は存在します。

『破婚』ってどういう意味？造語なの？

『破婚』という言葉のインパクトはすごいですが、決して及川眠子さんの造語ということではありません。
あくまでも及川眠子さん著作のいちタイトルであり、造語ではなかったのですね。

ちゃんと辞書にも載っている言葉です。
以下、広辞苑より。

は‐こん【破婚】

結婚関係を解消すること。離縁。破鏡。

広辞苑より引用

つまるところ、『離婚』と同じ意味ですね。

特殊な事例で、翻訳されたドラマなどで『破婚』を『破談＝婚約関係の解消』という意味で使われることがあるそうですが、一般的には『破婚』といえば婚姻関係の解消を指します。

文字から受ける印象としては、『離婚』よりも『破婚』のほうが感情的・爆発的なイメージがあり、『破婚』の裏には悲喜交交のストーリーがあるように感じます。

『破鏡』ってどういう意味？語源は？

ちなみに、同義語で『破鏡』という言葉もあります。
こちらは中国の古典が起源の言葉です。

離れて暮らすことになった夫婦が、愛情の証として割れた”鏡”を一片ずつ持っていました。
しかし、妻が不貞行為を働いたところ一片の鏡がカササギ（カラスよりも一回り小さい鳥）になって、夫に不義を伝えやがて離婚してしまうというのが『破鏡』の語源です。

『破婚』と『離婚』の違いって何？及川眠子さんの造語？まとめ

このように、『破婚』という言葉は古来から存在する言葉ではあり、及川眠子さんの造語ではありませんでした。
及川眠子さんの『破婚』もフィクションのような壮絶なストーリーなので、是非興味がある方は読んでみてくださいね。